感想
作品内容はタイトルから想像出来る通り。合コンでビッチな姉がお持ち帰りしてきた童貞を姉妹で取り合うこととなる。
妹・咲耶佳に「クソビッチ」と形容される姉・木乃花の容姿がこちら。
確かに様々な男を取っ替え引っ替えセックスしているが、
派手な遊び好きというよりは性欲が強すぎて独特の倫理観を形成している印象を受けた。
咲耶佳を気遣う場面もあるのだが、女2人しかいない家に得体の知れない男を連れ込む
危険性をあまり認識していない様子。やはり頭のネジが何本かは飛んでいるといっていい。
『何度身体を重ねても、彼女を理解できない』。
そのように示唆する、あの最後の台詞が全てを物語っていた。
妹の咲耶佳も処女ではあるが姉の影響を受けてか性への興味が非常に強い。
姉とは違って独占欲の強さを見せており、ビッチ化は避けられそう……かも。
咲耶佳との恋愛に集中するルートは劇的な展開がなく特別な感想を抱かなかったが、
彼女と肉体関係を結び始めていく場面の会話が好き。
童貞弄りでセックスの主導権を握ろうとするも、咲耶佳も経験が浅いから
主人公の康平に簡単に反撃されて狼狽えてしまう場面が特に気に入っている。
情欲に流されながらお互いがお互いを支配しようとする未熟な人間同士の対話は、
性交は子を為そうとする行為だけでなく、深い繋がりによる心の交流をするためでもあると気づかせてくれる。
あんあん言っているだけのテキストとは一線を画す描写で、
私が夜のひつじ作品を何度も手に取りたくなる理由がここに詰まっていた。